いよいよ骨隆起手術の最終回。
今回は、歯茎から顎の外側に向かって
出っ張っている部分の骨を切除します。
なかなか立派というか
筋骨隆々というか(まさに骨だし)
長い年月をかけて
結構な大きさに骨が隆起しています。
そのままにしておいても
問題はないらしいのですが、
これがあると歯科矯正の際に
歯が動かないそうなので(ギプス状態?)
切除することになりました。
顎の外側の「大きすぎる骨隆起」で困ることって?
ここまで隆起が大きくなっている方は
少ないそうですが…
大きすぎる骨隆起には
生活面で不便なことも割とありました。
矯正をきっかけに
切除する運びとなったのは
いろいろ良かったんじゃないかと思っています。
なぜならば…
口内がすぐ傷だらけになる
やはり、これだけUFOみたいに
骨が出っ張っていると
普段の食事で歯茎を傷つけてしまうことが
よくありました。
カリカリしたものや角があるものを食べると
大抵どこか剥けて傷や口内炎ができます。
例えば
焼いたパンの耳、揚げ物、お煎餅、
歯応えのある野菜も
意外と怪我しやすい食べ物なんです。
手術の1週間ほど前に
自分で歯茎をチェックしたら
いつものことですが
あちこち赤く剥けていたので、
これでは先生も皮が切りづらいかな?と
しばらくは柔らかいものを食し
骨隆起周辺をできるだけ傷つけないよう
心がけていたほどです。
それほど口内のケガ?が日常的だったんですよね。
食べ物が骨隆起の下に溜まる
もう一点。外側に骨隆起があると、
食事中にここの下に食べ物が溜まって
取れなくなるのが結構不便でして…
ほおぶくろに何か入れてるリス的な。
最近は、出っ張りが大きくなりすぎたのか
口を濯ぐか、歯ブラシで掃除するまで
詰まってしまったものが取れなくて笑
これも、人との食事や
外食時のちょっとした困り事でした…。
手術の流れ:外側骨隆起の切除は、左右同時に施術します
下顎の内側は、血管も多い場所だし
血行不良を起こさないように
左右を片方ずつ切除しましたが、
顎外側は左右一度に切除することにしました。
外側の方が、傷の負担は少ないのだそうです。
2箇所やるので手術時間は少し長め。
片側40分程、
トータル1時間半くらい。
既に2回、同じ先生に手術して頂いていますので
手術の進め方もわかっていて安心でした。
すごい音で削られている途中でも
一瞬眠くなったほど。(安心しすぎました)
※手術の詳しい流れは下記にて↓
麻酔の緊張(=注射が苦手)や
術後の生活不自由など諸々考えると
ここは一度に両方やっていただけて
私自身の負担も少なく済み、助かりました。
2箇所の巨大な出っ張りを
ひたすら削ってくださったS先生は
本当に大変だったと思います…
心から感謝です…
(自分がリューターなどの工具で
1時間近く固いものを削る作業をした場面を
思い浮かべてしまいました。
めちゃくちゃ疲れますよね…。)
今回も、歯茎を上手に剥がせるよう
手術前にひと工夫してくださり
なんとほとんど出血しませんでした。
S先生凄すぎます。
切除した骨が大きかったので
歯茎の皮を余らせないように縫うのに
ご苦労されていた模様ですが、
左6針+右7針、合計13針ほど
とても丁寧に縫ってくださり
おかげさまで無事に手術終了したのでした。
術後の注意点:今回は手術後のマウスピース無し。弾性包帯で顎まわりをサポートします。
顎内側の手術後、
傷の腫れや糸のチクチク感の軽減に
絶大な効果を発揮した
歯の包帯マウスピースですが
今回は装着しませんでした。
S先生によると、
「頬のお肉で傷が抑えられるからね」とのこと。
なるほど。ほほ肉ならたっぷり付いています。
自分のほほ肉が、役に立つ日がくるとは。
キネシオロジーテープで腫れを抑える
運動部出身の方など、
スポーツをする方にお馴染みのこちら
「キネシオロジーテープ(弾性包帯)」。
これを顎に貼って、傷まわりをサポートします。
こんな感じで
横にテンションをかけながら
顎周りに貼ります。
(両端に2〜3センチ、切り込みを入れて
程よい方向にほほ肉をサポートするべく、
テープを引っ張りながら貼るのです)
傷が腫れないように
外からクッと抑えられているような感じで
ほほ肉に適度な圧がかかります。
手術後2日間、これを装着。
見た目的には
喧嘩して顎打った人みたいになります。
(手術当日は、マスクして帰宅しました)
確かに、顔はほとんど腫れませんでした!
あんなに大きく切開したのに…。
キネシオにこんな使い方があったんですねー!
本当に不思議。こちらも効果絶大。
ちなみにこのテープ、
抜歯した際の、顔の腫れ予防にも
効果的なんだそうです。
術後の変化:顎「外側」の骨を切除した後はどうなる?内側との違いは?
手術当日から「ごっくん痛」ナシ
顎内側の手術後に、水を飲むのも辛かった
ごっくん痛。
これは、舌を動かすことにより
顎内側の傷が引っ張られて起きるのですが、
顎外側の手術の場合は影響ないらしく、
今回は嚥下時の痛み(ごっくん痛)は
一切ありませんでした!
よって、前回活躍のとろみ剤は
使わずに過ごせました。
手術箇所でいろいろ違ってくるんですね。
キネシオを貼っている最初の2日間の諸注意
手術後2日間は
テープで顎まわりをしっかり抑えているので
口はほとんど開きません。
つまり、喋れません。
喋る仕事は不可ですね。
飲食時は、閉じた唇にストローを差し込んで。
カゴメの冷製スープがとても役にたちました。
キネシオテープのおかげで
ほほ肉がむにゅっと傷周りにおしつけられ
飲み物類が傷にほとんど触れません。
おかげで、きっかり常温の飲み物でなくても
なんとかなります。
(むしろテープをしなくなった後の方が
ほほ肉圧迫による防御がなくなり
食物の温度差に痛い思いをしました)
なお、顔を洗うたびに
テープを貼り替えていたら
顔がヒリヒリしたり痒くなったりしたので、
私の個人的なおすすめとしては
テープがふやけて剥がれない限り
無理に貼り替えなくてもいいかも…。
この辺りは、顔の皮膚の強さや
テープとの相性にもよると思います。
内側手術時よりも、糸のチクチク感は少なめ
顎内側の時と違って
糸が舌で引っかけられない為なのか
ほほ肉でむにゅっと抑えられている為なのか
13針も縫った割には
口内の糸が気になりませんでした。
ただし、抜糸するまでは
繊維質の食べ物は避けた方が無難です。
りんごと生の人参を
おろし金ですりおろしたものを
食べたところ、
糸の周りにたっぷり引っかかって
口内がりんごと人参でモサモサに…。
これ、取るのに苦労しました。(痛い)
まあ、顎の外側に
13針分の糸のフリンジが付いている様な
状態だから、仕方ありませんね。
左右両側に傷があると、食事はどうなる?
前回までの手術と違ったのは、
口腔内の左右両方ともに傷があるので
食べ物をどちらかに寄せて
噛むことはできません。
よって、流動食、超やわらか食の期間が
少し長くなります。
私の場合は、手術後10日間くらいは
噛まない食事をしていました。
例えば
ヨーグルト+ミキサーにかけた果物、
豆腐一丁そのまま、
(カツオ節やスリゴマは糸に引っかかるので不可
塩もわさびもポン酢も、傷に沁みるので不可)
温泉たまごそのまま、(醤油も沁みる)
カゴメの冷製スープ、野菜ジュース、牛乳、
大体こんな感じの、アスリート系流動食生活でした。
結論、顎内側より外側の手術の方が楽
そんなわけで、諸々違いはあれど
全般的に、顎「内側」の手術後より
楽に過ごせたのでした。
他の骨隆起の手術記や顎リハビリ(TMJ)の記事も
よかったら参考にしてくださいね。
それではこれから、歯を動かす段階に進みます!
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