歯が伸びてノドが広がる。仮歯と気道の不思議な関係

仮歯/デモンストレーションティース

仮歯装着後にむせる原因:飲み込みづらさの理由は?

仮歯(デモストレーションティース)をつけて
最初の1週間ほどは
食生活は順調そのものでした。

ところが2週間ほど経って
ちょうど食事に慣れてきた頃
食事の都度、とにかく酷くむせていることに
気づきました。あれ?何だかおかしいなと。

人と食事に出かけるのも憚られるレベルでむせた

ほぼ毎食、何を食べてもむせました。
唾を飲むだけでもむせてしまい
咳のしすぎで喉がひりつく程。
まるで顎のリハビリをする前、
むせやすかった頃みたいな感じに。

あ、そうか。

歯が長くなって
ノドも縦に大きく開いた状態になった
から
その分、ものを飲み込む時に
今までよりもぐっと強めに
喉に力を入れて(舌の付け根あたりも?)
しっかり飲み込まないと

気道の方に食物が流れていってしまうってことか。
確かに、喉を閉じきれていない感覚はある。

仮歯装着直後、飲食に慎重だった頃は
一度に飲み込む量も少なかったので
むせなかったのか…。

嚥下には、喉周りの筋肉を使います。
これに必要な筋肉が鍛え上げられるまでは
むせやすい状態が続きそうです。

それだけ強烈に元の歯が削れて短くなっていて、
それをちゃんとした長さに
しっかり伸ばしてもらった、
ってことなんだと思います。

顎リハビリもそうでしたが
このくらいの筋トレは嫌いじゃないです。
地道に毎食、ぐっ、ぐっとしっかり
咽頭に力を入れて飲み込みたいと思います!

いやでも、
美味しいとついついパクパクゴクゴク
勢いよく食べてしまうから
わずかに飲み込みきれず、すぐにむせてしまう…。

ま、筋肉が育つまでは辛抱か。
慣れたら「無意識に」
上手く飲み込めるようになるはずだから。

原因がイメージできているので
不安はありません。

1ヶ月半くらい経った頃には
ありがたいことに、むせる度合いは
少しずつ軽減されてきたように思います。

仮歯と気道の関係:最新の検査で驚きの変化

噛み合わせと呼吸の深い関係。健康への影響とは

噛み合わせ治療を始めた頃
私が受けた検査の一つに
「気道の広さを調べる」というのがありました。

歯の噛み合わせが悪いと、それが原因で
肩こりや頭痛、顎関節症を起こしたり
場合によっては
睡眠時無呼吸症候群になるケースもあるそう。

最近のテレビ番組でも時折紹介されているように
「無呼吸」って怖いんですよね。
寝ている間に必要な呼吸ができていないと
慢性的に睡眠不足の状態が続き
知らないうちに、体にダメージが蓄積され
最終的に脳卒中や心不全の原因になってしまうこともある。

幸いにも私は
睡眠時無呼吸症候群にはなっていなかったのですが
(PSG検査で確認済み)
噛み合わせは気道や呼吸に影響を及ぼしており
私たちの全身の健康に関わっています。

3Dレントゲンで見る気道の形:噛み合わせ治療の成果

年初頃の検査では
私の顎関節の組織がつぶれ気味で
下顎全体がぐっと後ろに引っ込んでいるせいか、
喉元の気道の一部が少し狭くなっていました。

下の画像が、そのデータで
(ソフトな感じに加工済)
気道の形を3D画像で確認できるようになっています。

赤く表示されているのが
私の気道が狭くなっている箇所。
喉の奥って、こんな形の管になってるんですね。

こんなのが見られるってすごい。面白い。呼吸しづらい状態が慢性化していたんですね…

この検査の後、半年ほどかけて
顎関節リハビリで顎の位置を修正し、
さらに仮歯をつけて、
新たな噛み合わせになりました。

そこで、再びこの3Dレントゲンにて
歯や顎の骨の状態を確認し、
気道の状態も調べていただいたところ…

なんと、赤い部分はすっかり消えて、
気道が全てグリーンに表示され
適切な広さが確保できているという
驚くべき変化が起こっていました。
(その結果写真をスマホに撮り忘れました…)

検査をしてくださった先生もびっくりされていて。
噛み合わせ治療で、こんなに変わるのかと。

なるほど。
「気道、咽頭が広くなったのだから
 その分、ものを飲み込む時にはやはり
 今まで以上にしっかり
 喉を閉じなきゃダメなはずだよね…」と
自分でもビジュアルで理解できました。

歯や顎の骨のレントゲンと、3Dデータ

さて、秋からは歯を動かしていくので
その準備のために
現状の歯と骨のデータもとっていただきました。

顎にアンカースクリューを入れる位置をどうするか。
顎の骨の状態に合った、適切な歯の最終位置はどこか。


これがT先生が矯正プランを立てるための
元データとなるそうです。
(いくつかのデータを合わせて
 難しい計算をなさるらしく…
 スクリューは歯根に刺しちゃダメとか
 顎の骨が薄すぎる場所は、歯の移動先としてダメとか
 諸々のポイントの確認が必要なんです)

仮歯で歯の高さをだし
顎関節の状態を整えてきた「今」になって
やっとやっと
矯正治療の「元データ」が取れるようになった
ってことですね。

歯科矯正も、
35年前とは本当に変わったんだなと改めて感じた
諸々の検査でした。

余談:急に全部の歯が伸びるという、レアな経験

「私、急に歯が伸びてね」と周囲に話したら
「ハムスターか!」と言われました笑

確かに、歯が伸びるなんて事態は
齧歯類かウサギでもなければありえない訳で
人の身では、なかなかの体験です。

ハムスターやリス、ウサギは一生歯が伸び続けるそうで。

歯が伸びて、ノドが広がって、
むせるのには難儀しますが
J先生いわく
「たくさん息が吸えるようになっているから
 痩せることも…」とのこと。

なるほど、確かに喉の奥に
空気があたりやすくなっているのは
実感しています。(スースーします)
酸素を無理なく多く取り込めるなんて
アスリート的には大歓迎の状態ですしね。

秋に向けて、有酸素運動を再開するか。

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